渦電流式電気動力計動作原理
渦電流式電気動力計は渦電流(フレミングの右手の法則)を基礎にしています。
渦電流ブレーキの構造は下図に示すように原動機(エンジンなど)によって駆動される切欠円盤(ローター)があり、その外周にギャップを置いて磁極(ステータ)が配置されています。
この磁極を励磁するコイルがが円周方向に巻かれています。
励磁コイルに電流を流すとコイルの周辺に、ステータ、ローターを通して磁束ループができます。
ローターが回転するとローターの切欠部により磁束に激しいい疎密が生じ、ステータに渦電流が流れます。この渦電流と磁束とのベクトル積によりローターに回転方向と逆向きの電磁力が働き制動力となります。
馬力と熱エネルギー
ステータに流れる渦電流はステータ上で熱となります。よって制動による回転運動エネルギーは熱エネルギーに変換され、動力計はこの熱エネルギーを冷却水により交換することで馬力吸収をしています。
馬力と熱量の関係は 1kW = 859.9 kcal/h 1kW は1時間あたり859.9kcal の熱となります。
動力計冷却水排水温度の上限が60℃、冷却水入口温度を35℃としたとき温度差が25℃であります。
このとき動力計が1kW のエネルギーを吸収するのに必要な冷却水量は1 時間あたり34.4 L/h 。
冷却水量(L/h) = 34.4 (L/h) = (859.9 × 103 cal / 25℃ ) / 1000
単位換算
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